このような環境を実現するためには、情報の電子化とシステム・ネットワークの整備が必要である。情報の電子化に関しては既に多くの組織で取り組まれているが、CALSを導入する際にはCALSのデータ標準を採用することが求められている。情報を電子化する際にこのデータ標準を採用することにより、個人間や組織間での情報の交換・再利用が円滑に行うことができる。実際に、アメリカではCALS標準での電子データの納入を政府が求める場合もでてきている。
CALSの実現過程を考えると、このように標準を使用したデータを交換するためにはネットワークが必要となる。そのため、スーパーハイウェイに代表されるようなネットワークの構築・活用が行われることになる。又、このようにデータが交換される環境を利用して行政機関や民間企業において業務の効率化を図るためには、データを一元管理していくことが必要であり、各組織内でのデータベースの整備は必須である。さらに組織を超えて情報を活用するためには、データベースを統合し、あたかも一つのデータベースのようにデータを共有する統合データ環境が有効である。(図3−1参照)